2020
Oct
21
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令和2年度 宅地建物取引士資格試験 「権利関係」の問題分析〔その4〕(問11~14)
《問11》借地
例年どおり、借地に関する問題が1問出題されましたが、肢1から肢4までのいずれの肢も非常に基本的な知識で解ける簡単な問題です。
以上から、問題全体の難易度としても、正解にたどり着けるという意味でも「すごく簡単」な問題になりますので、合格するためには正解しないといけない問題(スーパーマスト問題)と言えます。
《問12》借家
例年どおり、借家に関する問題が1問出題されましたが、肢2から肢4までは定期借家について問われています。
肢2~4は、借地借家法の普通借家と定期借家の異同を押さえていれば比較的簡単な肢ですが、肢1は最高裁判例の知識が必要な難しい肢です。もっとも、肢3はよくある引っ掛け問題で、×肢ということは少し注意すれば気づけますので、肢1が分からなくても、正解にはたどり着けると思います。
以上から、問題全体の難易度としては「比較的簡単」な問題ですが、正解にたどり着けるという意味では「すごく簡単」な問題になりますので、合格するためには正解しないといけない問題(スーパーマスト問題)と言えます。
《問13》区分所有法
例年どおり、区分所有法に関する問題が1問出題され、共用部分についての知識が問われています。
肢1は頻出論点ですが、「過半数」の引っ掛け問題になっています。肢2はやや細かい知識、肢3と肢4はわりと基本的な知識になります。
以上から、問題全体の難易度としても、正解にたどり着けるという意味でも「比較的簡単」な問題になりますので、合格するためには正解しておきたい問題(マスト問題)と言えます。
《問14》不動産登記法
例年どおり、不動産登記法に関する問題が1問出題され、幅広い範囲の知識が問われています。
肢1の区分建物の保存登記自体は重要論点ですが、敷地権の登記名義人の承諾はかなり細かい知識になります。肢2は、基本的な知識で解けます。肢3は、かなり細かい知識が必要な難問です。肢4は、相続法の改正をケアしていた人なら簡単な肢です。もっとも、比較的簡単な肢2と肢4は正解肢ではありませんので、残った2つの難しい肢で悩まないといけないことになります。
以上から、問題全体の難易度としては「比較的難しい」問題になりますが、正解にたどり着けるという意味では「すごく難しい」問題になりますので、肢1と肢3の2択に絞って、正解率を5割まで上げておきたい問題(2択問題)と言えます。
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