弁護士上田孝治の“ 法律あれこれBLOG ”

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「相続土地国庫帰属制度」が令和5年4月27日スタート

〔相続した土地を手放したいときに使う新しい制度〕 相続した土地について、利用する予定がないとか管理の負担が大きいなどの理由で、土地を手放したいということがあります。 ところが、これまでは、土地の所有権を手放すための制度が存在しなかったことから、管理されないままの土地が放置される状態になっており、これが所有者不明の土地を生む原因ともなっていました。 そこで、「相続土地国庫帰属制度」という新しい制度が...
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遺言が有効となるために必要な判断力(遺言能力)

〔遺言が有効となるための2つの要件〕 遺言を作成するのは高齢者が多くなりますが、例えば認知症などで判断力が乏しくなっている方が作成した遺言書は法律的に有効と言えるのでしょうか。 この点、遺言が有効であると言えるためには、民法で2つの要件が必要とされています。   ①遺言者が15歳以上であること(民法961条)   ②遺言者に意思能力があること(民法3条の2) この2つの要件を充たしていれば、遺言者は、遺...
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引き続き家に住みたい配偶者のための配偶者居住権

〔2020年4月からはじまった配偶者居住権の概要〕  被相続人の配偶者が、被相続人の遺産である建物に住んでいた場合、被相続人が亡くなった後も、引き続き、その建物に居住したいというケースがよくあります。 そのための方法として、例えば、配偶者がこの建物の「所有権」を遺産分割などによって取得して住み続けることはもちろんできますが、建物の評価額が高額となってしまうと、配偶者がその他の遺産(預貯金など)をあ...
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遺産分割のやり方

〔どのような場合に遺産分割が必要になるのか〕 相続が開始し、相続人が複数いる場合には、共同相続人は、法定相続分や遺言によって指定された指定相続分の割合で遺産を共有することになりますが、これは一時的な状態に過ぎません。 遺産の中に含まれている預貯金・現金・不動産などの個々の財産について、相続人のうちの①誰が、②何を、③どの程度取得するかが決まることでようやく相続手続が終わったといえますが、このことを遺...
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相続権をはく奪したい場合 ~廃除~

〔遺産を渡したくない場合に取りうる方法〕 人が亡くなれば、民法で定められた相続人(法定相続人)が、民法で定められた割合(法定相続分)で遺産を相続することになる(法定相続)のが原則です。 もちろん、遺言を作成したり、生前贈与をすることによって、法定相続とは異なる内容で自分の持っている財産を引き継がせることもできます。しかしながら、そこには、遺留分(いりゅうぶん)という一つの壁が立ちはだかりますので、...
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相続人の立場を誰かに移したい場合 ~相続分の譲渡~

〔相続人の選択肢としての「相続分の譲渡」〕 誰かが亡くなって相続が開始した場合、相続人が相続放棄をしなければ、通常、他の相続人と話し合いなどをした上で遺産分割を行うことになります。 しかし、相続放棄を行わなかった相続人であっても、自らの相続人としての立場を誰かに移して、遺産分割から外れることができるとされており、これを「相続分の譲渡」といいます。つまり、本来であれば、相続人として遺産(プラスのもの...
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亡くなった人に「債務」があった場合にどうなるのか

〔プラスの財産がなければ「相続放棄」を検討〕 誰かに対して何かをしなければならない義務のことを「債務」といい、例えば、借金をしていればお金を返さないといけない「貸金返還債務」を、交通事故で誰かにケガをさせていれば「損害賠償債務」を負うということになります。 そして、亡くなった方がこのような「債務」を負っている一方で、プラスの財産(預貯金、不動産など)がほとんどないような場合(つまり、プラマイすれば...
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遺言の探し方

〔遺言か法定相続か〕 人が亡くなり、相続が開始した場合に、まず確認しなければならないのは、亡くなった方が遺言書を作成していたかどうかです。 遺言が作成されていれば、その内容に従った手続を進めることになりますし、遺言がなければ、民法の規定に従った相続(法定相続)の手続を進めることになりますので、相続手続の第一歩は「遺言探し」となります。〔自筆証書遺言の探し方〕 自筆証書遺言については、亡くなった方の...
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生命保険の死亡保険金がある場合の相続における扱い

〔死亡保険金は相続財産になるのか〕 人が亡くなると相続が発生しますが、亡くなられた方が生命保険の被保険者となっていた場合、死亡保険金が発生することになります。 この死亡保険金が仮に相続財産になるのであれば、保険金は他の遺産と同じように相続人に引き継がれることになりますが、相続財産になるかどうかは、誰が保険金受取人に指定されているかによるとされています。 なお、相続税に関して、保険金を相続によって取...
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遺言がない場合に、誰が相続人になるのか

〔配偶者は、常に相続人になる〕 亡くなられた方(「被相続人」と呼ばれます)に配偶者がいれば、配偶者は常に相続人になります。 そして、亡くなられた方に子ども、親、兄弟姉妹などの血族相続人がいなければ、配偶者が単独で相続することになりますし、血族相続人がいれば、その方と共に相続人になります。 ここで「配偶者」というのは、法律上の婚姻関係にある者(籍を入れて夫婦になった者)のことですので、どれだけ仲睦ま...
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Author : 上田 孝治(Koji UEDA)

‣2003年 弁護士登録
‣神戸さきがけ法律事務所 代表弁護士
‣宅建試験対策講座 講師
‣芦屋市都市計画審議会 委員
‣国民生活センター 客員講師
‣兵庫県サイバー犯罪対策ネットワーク 特別会員

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